自分の中の仕事の料金設定のベースをあらかじめ作っておくことが便利です。
それはフリーランスのデザイナーになって、自分がどのように働いていきたいのか未来予想図も描きやすくなるからです。
自分の時給を意識する
自分は時給5000円ではたらきたいのか?
それとも時給500円でいいのか?
デザイナーの仕事に陥りがちなのが、働く時間の設定です。
会社員のデザイナーであれば、定時もあるので仕事の時間は区切りやすくなります。
ただフリーランスのデザイナー、特に自宅で作業を主にしていたりする場合、区切りがなくなってしまいます。
企画からの仕事の場合など、仕事のデスクからはなれて(例えばお風呂に入っているときなど)
ふとした自分の時間によいアイデアを思いついたりするので、「考えるな!」とはいいません。
ただし、アイデアが決まり、デザインラフをかきあげ、パソコンで仕上げに入るときは、作業時間を決めるべきです。(この作業は5時間以内に終わらせる)など。
時間を決めずに作業をすると、「もう少し、ここを修正するとよくなるな」など欲がわいてきます。
このデザイン欲を追求していくと果てしない作業に陥ってしまうからです。
すこしでも良いものをつくりたいという気持ちはとても大切ですが、良いものができても、
自分の時給が500円ってどうなんだろってことになりませんか。
私はフリーランスのデザイナーになりたてのころ、この「自分の時給を意識しない」失敗の連続でした。
フリーランス=無限の時間ではないのです。
時間は有限。
これを解決するためにあらかじめ自分で料金表を設定することをオススメします。
料金表を設定する

もちろんクライアントがいることなので、予算もあると思いますが、
自分のお金はしっかり確保するという意識がとても大切です。仕事をしても自分が食べていけないのであれば、その仕事はボランティアになってしまいます。
例えば、美容室です。自分がカットをしたければカットの料金、パーマをかけたいのであればパーマの料金と料金設定がありますし、お気に入りのスタイリストさんにお願いしたいのであれば、指名料だってかかります。
私たちデザイナーも同じです。
そのためには自分の中で料金表を設定することが一番です。
例えば、
- A4チラシの場合 〇〇円
- パンフレットの場合(〜8P) 〇〇円 (〜24P)〇〇円 ※撮影が入る場合〇〇円
- プレゼンの場合(1回に2案提出) 〇〇円
- ロゴ制作 (1回に3案提出・案決定後 修正3回それ以上は修正費別途)
デザイナーの仕事にとって、デザインア案の修正はつきものです。
ただ闇雲に修正すればよいものができるというわけではありませんので、「案の修正は何回まで」「それ以降は別途修正料をいただきます」など、お互い気持ちよく仕事をすすめていくために、修正費用も最初に話をしておいたほうがよでしょう。
私がフリーランスのデザイナーになりたてのころの失敗談
友人からの名刺の依頼がありました。
その当時名刺デザイン料1万円+印刷料で設定していました。
(余談ですが、会社員のデザイナー時代、名刺制作もポスターの制作と一緒だと何度も言われてきました。ただ、フリーランスのデザイナーになって、名刺制作の金額をあまり高く設定するのもなとの思いで金額を設定していました。)
打ち合わせ時には(3案提案してそのどれかにきめてもらうという話でしたが、、)
友人ははじめて立ち上げる事業なので、意気込みも相当で。
その後友人は、名刺はその事業の顔だからということで、「事業内容をのせたい」「自分の写真をのせたい」他の人の名刺を持ってきては、「こんな風にしてみてはどうか」などなど。
最初の打ち合わせとは全くちがうコンセプトになり、その都度修正、もはや履歴書のような名刺にしあがりました。
(もちろん、「その名刺をもらったほうは情報過多な名刺は、自己満足でしかないよ」と伝えましたが、本人の思いが強すぎてその当時はコントロールできませんでした。)
結局何度修正したかははっきりと覚えていませんが、時給にするとほぼゼロ円、時間ばかりとられてほぼボランティアでした。
これは名刺なのある程度すぐ終わると自分の常識で最初に判断していたためです。
(多くの人はそんなに名刺制作に時間はかけません。)
会社員デザイナーの時はクライアントが広告代理店が多かったため、
修正が多くなる場合は追加で修正料を追加してくれていましたし、制作料金の共通認識がありました。
私がうけた友人の名刺制作の話の場合、頼んだ友人からすれば、お金を支払って仕事をお願いしたのだからそして、その仕事を引き受けてくれたのだから要望は聞いてもらえるという認識です。
ここが落とし穴でした。
まとめ
フリーランスになると、今から自分で新しいクライアントとの直接取引も想定しなければなりません。
その際に、自分に仕事を依頼してくれた相手にたいして、お金の話をキチンとするのはのちのとお互いにとってスムーズにしやすくなります。
そうしたことも踏まえてお金の話をきちんとする、自分の中で料金表を想定しておくことも準備の一つにいれておくことをオススメします。